食欲と性欲の狭間で

生きている、頭からっぽ公務員@アラサーの女子日記

4年ぶりに先生と。

デートしてきたので思い出メモ。

 

高校生の時、ひそかに3年間片思いしていた先生の年齢は私の一回り上、アラフォー。

卒業する時、勇気を出して連絡先を教えてもらっていたのだけど

当時大変な男性恐怖症かつ喪女だった私はそれだけでもうなんか満足してしまって、そのまま一度も連絡を取らずにいた。

 

月日は経ち、今から4,5年前だったか。

地元でひょんなことから再会して、懐かしく立ち話などしたのだった。

秋の西日に照らされる私をみて先生は

「すごく垢抜けたな。きれいになったなあ」って目を細めてくれた。

その懐かしい声に、あの恋焦がれていた気持ちがまたよみがえってくるようだった。

その後、何度か二人で飲みに行った。

 

すでに先生は結婚していて、子供も生まれたばかりだった。

部活の指導の後とか、仕事帰りに時間を作って、内緒でデートした。

「高校の時、本当はずっと好きだったの」

「なんで結婚しちゃったの?」

「先生の家に行きたい」

3回目だったか、少し遠いレストランに連れて行ってくれた夜、あほな私は酔っ払った勢いでこんなことをほざいた。

先生は困惑していた。でも少し嬉しそうな顔をしたのを私は見逃さなかった。

「まだ降りない。ぜったい降りない」と、タイムリミットが迫る助手席でさんざん駄々をこねたりして、先生をとても困らせた。

でも結局、手もつながず、キスもせず、抱かれもしなかった。

先生は先生、その言葉に私は従うしかなく、車を降りた。

それから会うことはなかった。

当然だ。

本気だったわけじゃなく、ただ少し無茶を言って甘えて、先生に諭されたかっただけなのだ。

だから一週間前に先生からメールがあったときは、本当にびっくりした。

「連休でそっちに行く用事ができたから、よかったら会わない?」と。

ちょうど夕方から都合が会ったので、車で来ているという先生に拾ってもらう。

5年ぶりに会った先生は、かなり太っていた。

横幅も厚みも増していて、聞くと10kg以上太ったという。

元から細い人ではなかったし、そこが先生の魅力ではないので私には全く気にならなかった。

年相応に老けて、体系も崩れているけど、やっぱり声はあのままで、とても気の利く話の面白い博識な先生のままだった。

夕暮れの迫る町を抜けて、ちょっと遠くの和食屋さんに行った。

お酒が飲めない先生と、炭酸で乾杯。

いろんな話をしてくれた。

子育てのこと、今の学校のこと、結婚のこと、奥さんのこと、同僚のこと。

当時のクラスメイトや先生たちのこと。

モトカノのこと。

私の恋愛のこと。どうしたら嫁にいけるかという相談ごと。

話はつきなくて、料理は熱々で、二人してよく食べよく笑った。

いつも一番前の席から見上げていた先生。

今日は私の右隣で、横画を見ながら話しているのが、なんかとても不思議だった。

そのあと二人でカラオケに行った。

先生は本当に歌が上手で、私のリクエストした曲をすべて心をこめて歌ってくれた。

こんなにいい歌声の人はあんまりいないと思った。

私の下手な歌も、上手だとほめてくれた。

23時近くなり、先生に、今日はもう帰るんでしょ?って聞いたら、明日の朝までに帰ればいいと言う。

私はちょっとびっくりした。

奥さんと子供は、実家にいて、明日帰ってくるのだという。今日は内緒できたんだと。

私はもっとびっくりした。

そして私たちは、あてもなく夜のドライブへ出かけて。

ここでもまた、沢山話をした。

恋愛のこと、セックスのこと、特に私の男運がないことを主に話していた。

イケメンが好きとか、背の高い人が好きとか言うと、先生はちょっとすねる。

先生の魅力はそこじゃないよ。私は先生が今でも好きだよ、と言ったら、先生は私を見て「ありがとう」といってくれた。

そして、最後に別れた日、無理やり私を車から降ろしてしまったことを詫びたのだった。

「まっすぐに感情をぶつけられて、心が揺さぶられた」

「ずっと心にひっかかって、5年間悩んでた」

「本当はすごく嬉しかった」って。

 

私はまたまたびっくりした。

以前にあんなことをしてしまって、もう会ってはくれないと思っていて、今日はご飯とドライブで十分満足で帰るつもりだったのに。

深夜2時、家まで私を送り届けてくれた先生を、家に上がる?と誘うと、先生はありがとう、じゃあちょっとだけ、と言ってついてきた。

私はもう、どうしたらいいかわからなくなっていた。

先生は今日、あの日のことを謝って、私の気持ちにこたえるつもりで来てくれたのだろうか?

 

うちを早朝に立つ、という先生に仮眠を取ってもらうことにして、私はお布団をしいた。

熱いお茶をいれて、二人で飲んだ。

私は本当に信じられなかったけど、すごく嬉しくかった。

布団に寝そべる先生から少し離れたソファに横たわっていた。

「眠そうだな。ごめんな」と優しく頭をなでてくれる先生の長い手。

「もっと横にいってもいい?」と聞くと、先生はいいよと微笑んだ。

先生の太くて長い腕にぎゅっとくるまれた。

私はいまだに信じられなかった。幸せで、夢かと思った。

「私は先生なら何されてもいいよ」

先生はそれから、しばらく葛藤していたみたいだった。

でも「このままではやっぱり眠れない」といって、私の頭を抱えてキスをした。

たくさん舌を絡めあって、首筋、肩、胸、と全身をいとおしむように舐めてくれた。

裸になって横たわる私を「すごくきれいだよ」といってほめてくれた。

私は死んでもいいと思った。

先生はやっぱりだいぶ太っていたけど、手指の動きはとても優しくて愛がこもっていた。

とても太くて大きかった。

たっぷり濡れていたけど、最初は入らないかとおもったくらい。

「結婚すると、つけなくなってしまって」

という。

私たちは生まれたままの姿でずっと交わっていた。

先生はすごく気持ちよさそうで、何度も何度も私に「ありがとう」って言った。

私は何もお礼されるようなことはしていないのに。

私のほうがありがとうだよ、と思いながら。

夜明け前まで交わって汗だくになり、シーツを替えて私たちは短い眠りに落ちた。

明け方、運転に備えてシャワーを浴び、服を着替える先生を布団から見上げていると、なんだかとても不思議な気持ちになった。

制服で壇上の先生を見上げていた自分が、まさか1x年後には先生に抱かれて、朝帰っていく先生を見上げているなんて、ちょっとおかしかった。

先生といた時間は本当に楽しくて、あっという間だった。

服を着た後も名残惜しく先生にまとわりついていると、もうちょっと横になっていよう、と布団に押し倒された。

そしてせっかく着た服をまた全部脱いで交わって、沢山キスをした。

幸せだった。こんなに愛のあるセックスをしてもらったのは久しぶりだった。

私はたくさん吹いて、頭が真っ白になるくらい立て続けに逝った。

帰らないで、まだ一緒にいたいと思った。

でもタイムリミットは厳守だ、だって奥さんと家庭を壊す気など私には全くないから。

「これが最初で最後だよ?」と言うと、先生は無言だった。

「あまり優しいこと言うと、またきたくなるよ」

「私、結婚もしたい。彼氏もほしい。じゃあ一年後にまたくることがあったら会おう」

そう言って、私たちは玄関でぎゅっと抱き合って、別れた。

夕方、奥さんより先に無事に帰宅できたとメールが入った。

「車運転しながら、またそっちに行きたくなってしかたなかった。一年待てそうにない」と。

私も、先生との幸せな余韻に浸ってしまって、結局何にも手に付かないまま一日が終わった。

 

はたから見れば、ありきたりな浮気の話なんだろう。

子育てに忙しい妻とセックスレスな先生の、ちょっとした暇つぶしなんだと思う。

不倫、かー。うん、これは不倫だな。

ダメだな私たち。

聖人君子なんて世の中にはいないもの。

先生が、ただ今の生活を大事に、奥さんと子供を大切にするよき父であってほしい、そしてよい先生であってほしいと願う気持ちは本物。

もし一年後、私がまだ独り身だったらまた会うのかもしれないな。

その時も今日みたいによく晴れた秋空だといいな。